史実では、日本軍が凄惨な敗北を喫した、ソロモン諸島の戦いを再現したSLGである。
このゲーム独特のルールが、いくつかある。
【補給物資の投下】
制空権は、絶対的に連合軍にあり、ゲーム中、これがくつがえることは無い。
したがって、補給任務には、通常の輸送船は使用することが出来ない。
輸送船ではなく、駆逐艦および巡洋艦に対し、魚雷の代わりに、補給物資を詰め込む。
そして陸地付近まで接近し、補給物資を投下して、日本陸軍の戦力をアップさせる必要がある。
なお、どの艦船の魚雷を降ろすかは任意なので、61cm魚雷(93式魚雷)の
使い道をどうするかで、プレイヤーの頭を、大いに悩ませることになるだろう。
吹雪型駆逐艦や陽炎型駆逐艦を、酸素魚雷攻撃に使うか?それとも、補給任務に使うのか?
【飛行場への対地砲撃】
陸軍の戦力比を逆転させるため、補給を行いつつ、敵陸軍戦力を低下させなければならない。
そのためには、敵飛行場に対して、対地砲撃を行い、敵戦力を低下させる必要がある。
その際、3式弾を使用することも出来る。3式弾は、対艦用としては弱いが、対地攻撃には高威力だ。
3式弾は、口径20cm以上の主砲を持つ艦船に搭載可能なので、重巡洋艦に搭載出来るのだが
海戦の主力である、重巡洋艦の攻撃力を犠牲にしてまで、3式弾を搭載するのかは、悩みどころだ。
そして戦艦による対地砲撃の威力は、超強力なので、戦艦の使い道も、このゲームの悩みどころだ。
貴重な戦力である戦艦を、海戦に使用するのか?それとも、飛行場砲撃に使用するのか?
【連合軍のレーダー搭載艦】
連合軍の艦船の中には、レーダー搭載艦が存在する。その視認距離は、12000mである。
それに対して、日本軍の視認距離は、8000mである。
つまり、こちらの視界外から、一方的に射撃されてしまう。これをどうにかしないと、勝利は不可能だ。
そのためには、レーダー搭載艦に接近し、射撃して、レーダーそのものを破壊してしまうという手がある。
レーダーを失った連合軍の視認距離は、6000mであるから、これは一気に立場が逆転する。
あるいは、レーダー搭載艦に接近して射撃し、見事命中した場合、火災が発生することがある。
火災が発生した艦は、無条件で20000mの距離から視認されてしまうので、レーダーの価値が無くなる。
また、リスクはあるが、探照灯を照射してもいい。照射された艦も、無条件で20000mの距離から視認される。
荒技だが、駆逐艦の高速力でレーダー搭載艦に肉薄、至近距離から雷撃を敢行し、一発で撃沈するのもアリだ。
ショートシナリオを複数回プレイしてルールを把握したら、是非ともキャンペーンシナリオに挑戦して欲しい。
このキャンペーンシナリオこそが、本作品の面白さの、約90%を占めていると言っても良いぐらいだからだ。
物量と防御力では圧倒的に劣るが、攻撃力だけは凄まじい日本軍。
地形の活用なども含め、あらゆる戦術を駆使して連合軍の巨大艦隊を蹴散らし
制空権が完全に無い状況下で、緊張感あふれる輸送作戦を成功させ続け、敵飛行場を攻撃し続けて
絶望的に不利な状況からの、まさかの大逆転劇を、味わっていただきたい。