はっきり言って、いま普通に読んでおもしろい話ではありません。
これを楽しむには、これが書かれた当時・当地の文化や感性に関する教養が必要なのでしょう。
醜く凶悪な怪物が理由もなく現われる不条理は、そのものとしても風刺としても、現代のわれわれにとっては陳腐です。が、当時は新鮮だったのかなあ、などと想像します。
複数の作家に世界観が共有され体系化していく、神話的かつオタク的な展開も画期的だったかもしれません。

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ク・リトル・リトル神話集 (ドラキュラ叢書 第 5巻) 単行本 – 1976/11/1
H.P.ラヴクラフト
(著),
荒俣 宏
(編集)
- 本の長さ389ページ
- 言語日本語
- 出版社国書刊行会
- 発売日1976/11/1
- ISBN-104336025800
- ISBN-13978-4336025807
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登録情報
- 出版社 : 国書刊行会 (1976/11/1)
- 発売日 : 1976/11/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 389ページ
- ISBN-10 : 4336025800
- ISBN-13 : 978-4336025807
- Amazon 売れ筋ランキング: - 333,501位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 4,286位英米文学
- カスタマーレビュー:
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上位レビュー、対象国: 日本
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2003年5月9日に日本でレビュー済み
「ク・リトル・リトル(クトゥルー)神話」と云う言葉を耳にしたことのある人は多いでしょうが、モダンホラー風の模倣者達有象無象の作品が幅を利かせている現状では、殊に若い人の中には、それらの神話群が元々どう云う形態のものだったのか、と云うことを自分の目で確かめたことのある人は少ないかも知れません。
  本書は、そうした神話群の系譜が形作られていった極く初期の作品ばかりを集めたもので、その世界観の中核として採り上げられたラヴクラフト等の大きな魅力である「コズミックな感覚」が、まだ有効なキーワードとして表現出来た時代を忍ばせるものです。ラヴクラフトの追随者達の作品が多いですが、彼等とは全く別個に神話の母体となった作品(『黄の印』等)も収められています。
収録作品は以下の通り。
序文(荒俣宏)
1発端
アルハザードのランプ(ラヴクラフト&ダーレス)
2超宇宙の邪神
永劫より(ヘイゼル・ヒールド)
インスマスの追跡(ラヴクラフト&ダーレス)
イグの呪い(ゼリア・ビショップ)
博物館の恐怖(ヘイゼル・ヒールド)
3魔書の啓示
魔女の谷(ラヴクラフト&ダーレス)
破風の上のもの(ロバート・E・ハワード)
黄の印(R・W・チェンバース)
白蛆の襲来(C・A・スミス)
4怪物の侵冦
地の底深く(R・B・ジョンソン)
墳墓の末裔(C・A・スミス)
各章の始めには短い解説が付き、初心者にも分かり易い様になっています。幾つか挟み込まれた挿し絵は『ウィアード・テールズ』等でも活躍した幻想画の名人ヴァージル・フィンレイのもの。これもまたファンには嬉しいところです。巻末には不完全乍ら、年代順の事件簿一覧も載せられています。
  本書の初版は1976年で、嬉しいことに長々と売れ続けていてくれています。我が国に於けクトウルー神話需要の流れと歩みを共にして来た一冊で、クトウルー神話の初心者にも、また近年のパロディ作品に倦みつかれた人にも共にお薦め出来ます。
  本書は、そうした神話群の系譜が形作られていった極く初期の作品ばかりを集めたもので、その世界観の中核として採り上げられたラヴクラフト等の大きな魅力である「コズミックな感覚」が、まだ有効なキーワードとして表現出来た時代を忍ばせるものです。ラヴクラフトの追随者達の作品が多いですが、彼等とは全く別個に神話の母体となった作品(『黄の印』等)も収められています。
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序文(荒俣宏)
1発端
アルハザードのランプ(ラヴクラフト&ダーレス)
2超宇宙の邪神
永劫より(ヘイゼル・ヒールド)
インスマスの追跡(ラヴクラフト&ダーレス)
イグの呪い(ゼリア・ビショップ)
博物館の恐怖(ヘイゼル・ヒールド)
3魔書の啓示
魔女の谷(ラヴクラフト&ダーレス)
破風の上のもの(ロバート・E・ハワード)
黄の印(R・W・チェンバース)
白蛆の襲来(C・A・スミス)
4怪物の侵冦
地の底深く(R・B・ジョンソン)
墳墓の末裔(C・A・スミス)
各章の始めには短い解説が付き、初心者にも分かり易い様になっています。幾つか挟み込まれた挿し絵は『ウィアード・テールズ』等でも活躍した幻想画の名人ヴァージル・フィンレイのもの。これもまたファンには嬉しいところです。巻末には不完全乍ら、年代順の事件簿一覧も載せられています。
  本書の初版は1976年で、嬉しいことに長々と売れ続けていてくれています。我が国に於けクトウルー神話需要の流れと歩みを共にして来た一冊で、クトウルー神話の初心者にも、また近年のパロディ作品に倦みつかれた人にも共にお薦め出来ます。