今までメトロイドシリーズは何作かプレイしましたが、3Dのメトロイドは今回が初めてでした。
今作はそれまでのメトロイドシリーズとは違い、一人称視点の3Dシューティングゲーム(以下、FPS)となっています。前作から大幅に進化しながらも、メトロイドらしさは残っており、戦闘や探索も3D化に合わせてうまく調整されているように感じました。
グラフィックもGCソフトの中では綺麗な方で、特に主人公のスーツの光沢や水に濡れた時の表現は素晴らしいと思いました。
BGMは今なお色あせないもので、タイトル画面やメニュー画面からとても素晴らしかったです。
戦闘や探索は、ビームやバイザーと呼ばれるものを切り替えながら行います。戦闘(特にボス戦)は臨場感があり、迫力のある戦いを楽しめました。戦闘時に手動で敵に照準を合わせるのはかなり難しいですが、ロックオン機能を使えばその難点はほぼ解消されます。探索では、バイザーによるスキャンが重要になります。スキャンによって、アイテムがある場所が分かったり、様々な情報を読み取ったりすることができます。また、スキャン率やアイテム入手率によってイメージギャラリーが追加されるなど、やり込み要素もあります。
ただ、ここまでは良い点ばかりを挙げてきましたが、良くない点もいくつかあります。
まずは、視野の狭さ。これはFPS特有のことなので仕方がないのですが、特に足元が見えないため、狭い足場から足場へのジャンプには結構苦戦しました。
次に、視点の操作。FPSのゲームでは、基本的に左スティックで移動、右スティックで視点操作なのですが、今作での右スティックの役割はビームの切り替えとなっています。そのため、移動しながら視点を操作することができず、視点を動かすには立ち止まって左スティックを操作する必要があります。個人的にこれに物凄く違和感があって、序盤は慣れるまで大変でした。
そして、スキャンの面倒くささ。前述の通り、スキャンによって様々な情報を読み取っていくのですが、その情報の量がとてつもなく多いです。全て集めるとなると物凄く大変です。また、入手期間が限定されているものもあり、スキャン率に影響を及ぼします。とはいえ、ストーリークリアに必須となるものは少ないため、クリアだけを目指す場合は関係ないことではあります。
総評としては、GCソフトの中でも高いクオリティを誇っており、いくつか問題点もありますが、それでもプレイする価値は十分にあるゲームです。難易度は、ゲーム中級者にとって丁度良いぐらいだと思います。ですが、初心者でもクリアできない程ではないと思います。メトロイドシリーズに興味がある方、このゲームをプレイする環境が整っている方には是非プレイしていただきたいです。