まず『インドネシア 9.30クーデターの謎を解く』を読んだが、インドネシアにおける共産主義者(PKI)虐殺事件や華僑・華人弾圧については詳細に触れられていなかったために不満が残り、たまたま購入した本書を読んでみた。
それでもなぜ人々は共産主義者を殺したのか。しかも数十万人レベルも。隣り近所仲良くしていたものが、ある日突然密告者となり、投獄の手助けをする。親兄弟、親類も例外ではない。しかも共産主義者を殺しても罪にならないときた。
共産主義者は人間ではないのか?
理解できない。
スハルトの功罪と思っていたが、スハルト失脚後も共産主義者への差別状態が現在まで続いているとのことだ。
また華僑や華人への弾圧もむごい。インドネシア語以外は使ってはダメ。名前もインドネシア名。インドネシアに住めなくなった人たちは狂気の文化大革命真っ最中の中国に行かざる得ない。中国に戻ればブルジョワ扱いで更に弾圧される。まさに踏んだり蹴ったり。
共産主義者や華人・華僑のように自分たちとは異なる要素をもつ人々を弾圧する異常さ。
これこそ人間の内に隠された恐ろしさであると感じた。
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9・30 世界を震撼させた日――インドネシア政変の真相と波紋 (岩波現代全書) 単行本(ソフトカバー) – 2014/3/19
倉沢 愛子
(著)
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1965年10月1日未明に、軍事政変が勃発し、大統領はスカルノからスハルトへと変わった。中国では文化大革命が起き、東南アジアにアセアンが成立し西側反共主義陣営の結束を固めた。国内全土に大虐殺の嵐が吹き荒れ、華僑迫害がエスカレートしていく。事件の真相を追究し、波紋の全体像を活写する。
- 本の長さ288ページ
- 言語日本語
- 出版社岩波書店
- 発売日2014/3/19
- 寸法13.5 x 2.2 x 19.5 cm
- ISBN-104000291289
- ISBN-13978-4000291286
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登録情報
- 出版社 : 岩波書店 (2014/3/19)
- 発売日 : 2014/3/19
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 288ページ
- ISBN-10 : 4000291289
- ISBN-13 : 978-4000291286
- 寸法 : 13.5 x 2.2 x 19.5 cm
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上位レビュー、対象国: 日本
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2014年11月20日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2014年6月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
映画「アクト・オブ・キリング」の字幕の監修をこの本の著者が行っていたので本を読んでみようという気持ちになった。1965年から起こったインドネシアの政変と続いて起こった「共産主義者」の大虐殺。200万人規模の人名が奪われたと言われている。ポルポト、スターリン、毛沢東の文化大革命虐殺は共産主義者が主に起こしたものであり、そのため報道もされるため日本ではよく知られているが、西側陣営と関係を修復することにつながったこの大虐殺はあまり報道されないし、西側各国政府も深刻な人権侵害にもかかわらずほとんど口を閉ざしている。
映画「アクト・オブ・キリング」では虐殺をした当事者たちがどんなことを行ったかを語るだけで、当時の国際情勢やスハルト、スカルノの行動など政治状況はほとんど描かれていなかった。この本は序章で著者が書いているように、海外から観た虐殺事件、日本とこの事件のかかわりなどについての視点もかなり力を入れて書かれている。
独立の父であり新植民地主義のリーダーであったスカルノは独立後しだいに左傾化していく。ベトナム戦争にのめりこんでいくアメリカにとっては背後での安定が必要だった。陰に陽にスカルノ政府弱体化の工作を行うアメリカはじめとした西側諸国。その中で9人の将軍をスカルト親衛隊の軍人が殺害する事件が起きる。それをうけたスハルト(当時少将)が殺害した軍人を排除し、軍を掌握する。そして将軍殺害は共産主義者の仕業として、共産主義者の虐殺へ舵を切って行く。軍の指導のもと村の住民同士の殺し合いや、アクトオブキリングで描かれるような街のならずものやくざたちによる大量の虐殺が続いていく。その過程でインドネシア華僑・華人は中国の共産主義とつながるものとして迫害を受けていく。
事件の全貌は調査が政治的状況から困難だったこと、被害者、加害者に深刻なトラウマを残していることからまだまだ明らかになっていない。その中でもこの本は著者自身の長年にわたるヒアリングや、文献調査・収集、著者の政治学者としての知識などに支えられて事件を理解するのに極めて有効な情報をバランスよく伝えてくれる。開発独裁のために政治的に安定し、経済発展を軌道に乗せつつあるインドネシアだがこのような歴史的な残虐事件の上に現代が作られていることを認識することはインドネシア理解の上でも非常に大切。
「共産主義者」として虐殺された人々の名誉回復と再埋葬の手続きが行われはじめているが、各地の住民から激しい反対運動や妨害がいまでも起こると言う。政治的洗脳の恐ろしさをまざまざ感じる。秘密保護法や集団的自衛権のあとに何があるかよく現代日本人は考えるべきだと思う。
映画「アクト・オブ・キリング」では虐殺をした当事者たちがどんなことを行ったかを語るだけで、当時の国際情勢やスハルト、スカルノの行動など政治状況はほとんど描かれていなかった。この本は序章で著者が書いているように、海外から観た虐殺事件、日本とこの事件のかかわりなどについての視点もかなり力を入れて書かれている。
独立の父であり新植民地主義のリーダーであったスカルノは独立後しだいに左傾化していく。ベトナム戦争にのめりこんでいくアメリカにとっては背後での安定が必要だった。陰に陽にスカルノ政府弱体化の工作を行うアメリカはじめとした西側諸国。その中で9人の将軍をスカルト親衛隊の軍人が殺害する事件が起きる。それをうけたスハルト(当時少将)が殺害した軍人を排除し、軍を掌握する。そして将軍殺害は共産主義者の仕業として、共産主義者の虐殺へ舵を切って行く。軍の指導のもと村の住民同士の殺し合いや、アクトオブキリングで描かれるような街のならずものやくざたちによる大量の虐殺が続いていく。その過程でインドネシア華僑・華人は中国の共産主義とつながるものとして迫害を受けていく。
事件の全貌は調査が政治的状況から困難だったこと、被害者、加害者に深刻なトラウマを残していることからまだまだ明らかになっていない。その中でもこの本は著者自身の長年にわたるヒアリングや、文献調査・収集、著者の政治学者としての知識などに支えられて事件を理解するのに極めて有効な情報をバランスよく伝えてくれる。開発独裁のために政治的に安定し、経済発展を軌道に乗せつつあるインドネシアだがこのような歴史的な残虐事件の上に現代が作られていることを認識することはインドネシア理解の上でも非常に大切。
「共産主義者」として虐殺された人々の名誉回復と再埋葬の手続きが行われはじめているが、各地の住民から激しい反対運動や妨害がいまでも起こると言う。政治的洗脳の恐ろしさをまざまざ感じる。秘密保護法や集団的自衛権のあとに何があるかよく現代日本人は考えるべきだと思う。
2014年12月23日に日本でレビュー済み
アクトオブキリングを見て、本書を手に取りました
虐殺はなぜ起きたのか?世界はなぜ傍観したのかが本書を読めば分かります
冷戦下の世界情勢の中で、共産主義勢力であるインドネシア共産党(PKI)の伸張に危機感を抱いた軍部がクーデターを起こし
共産主義者及びそのシンパとみられる人々を虐殺することによって権力を掌握することに成功します
この9・30によって権力を掌握した軍部は以後スハルト政権崩壊まで軍部独裁が続くこととなります
これはナチがやった長いナイフの夜とおなじだと思います
実際、アクトオブキリングの監督はまるでホロコーストの40年後にドイツに行ったら、まだナチスがいたというような感覚だったという発言をしています
ナチスは敗戦によって裁かれましたが、インドネシアの場合は虐殺の当事者は今でも生き続けており、しかも政権の中枢にいるという事実には驚かされました
正直、本書とアクトオブキリングによってインドネシアへの見方はかなり変わってしまいました
虐殺はなぜ起きたのか?世界はなぜ傍観したのかが本書を読めば分かります
冷戦下の世界情勢の中で、共産主義勢力であるインドネシア共産党(PKI)の伸張に危機感を抱いた軍部がクーデターを起こし
共産主義者及びそのシンパとみられる人々を虐殺することによって権力を掌握することに成功します
この9・30によって権力を掌握した軍部は以後スハルト政権崩壊まで軍部独裁が続くこととなります
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正直、本書とアクトオブキリングによってインドネシアへの見方はかなり変わってしまいました