作者の代表作の一つのようだが、この喪失感、切なさはたまらない。
広島の原爆をテーマにした作品は数あれど、どこか無機質にさえ感じる静かな救いのない世界に心が震えた。

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五十鈴川の鴨 (岩波現代文庫) 文庫 – 2014/10/17
竹西 寛子
(著)
表題作は、熟年の男性同士が織りなす友情とその行方を斬新な設定で描く静謐な原爆文学である。「挨拶」と「松風」も収録した全十篇は、日常での何気ない驚きと人の不思議な縁を実感させる短篇集。磨き抜かれたことばが、人のあわいをしばしつなぎとめていく魅力をたたえている。著者後期の代表的な作品を収めた待望の一冊。
- 本の長さ183ページ
- 言語日本語
- 出版社岩波書店
- 発売日2014/10/17
- ISBN-104006022476
- ISBN-13978-4006022471
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登録情報
- 出版社 : 岩波書店 (2014/10/17)
- 発売日 : 2014/10/17
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 183ページ
- ISBN-10 : 4006022476
- ISBN-13 : 978-4006022471
- Amazon 売れ筋ランキング: - 356,875位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 523位岩波現代文庫
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2017年6月17日に日本でレビュー済み
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ラジオ朗読?で聞いて以来ずっと心に引っかかていた表題作です。
言葉使い、言い回しがなかなか難しいですが、読めて満足しています。
言葉使い、言い回しがなかなか難しいですが、読めて満足しています。
2014年11月26日に日本でレビュー済み
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書評に惹かれて購入。比較的自宅に近い五十鈴川がタイトルにあること。伊勢神宮や戦争なども鑑みられる抒情的な文章にじっくり読める作品。
2015年1月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
竹西寛子さんの大ファンなので,ひいきの引き倒しかもしれませんが,この一編一編の静かな文章に引き込まれます。こんな時間を書物で得られるなんてと思う1冊です。
2014年11月14日に日本でレビュー済み
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風景や風の動き、心に刻まれた印象など、全てのイメージをこれほど克明に文章表現した本を私はほかに知らない。文章とはこのような書き方をするのかと改めて思い知らされるような際だった表現力。自分にとって生涯の参考書を見つけた思いです。これからもどこか旅行に出かけるときなどに必ず持って行きたい1冊です。じっくりと文章を味わいたい人向けと思います。
2017年3月21日に日本でレビュー済み
朗読で聴いたのが最初。(五十鈴川の鴨)早速文庫本を購入。情景がありありと浮かび読後にも余韻の残る作品でした。
2011年8月12日に日本でレビュー済み
決して直接的に原爆を描かず、原爆前、原爆後の人々の営みを通してあの惨劇を浮かび上がらせてきた竹西寛子。
「五十鈴川の鴨」に描かれる被爆者の岸部は、家族を作ることなく静かにこの世を去る。
愛する人に語った「我儘かもしれないが僕だけの一生で終わらせてほしい」という重い言葉。
原発と原爆はちがう、という声もあるが、先日新聞の投稿欄に福島の女の子たちが「私たち結婚できないかもしれないね」と話していたという記事と、岸部の言葉は同じ磁場から発せられている。
今年この小説集が出版されることは意義深い。
「五十鈴川の鴨」に描かれる被爆者の岸部は、家族を作ることなく静かにこの世を去る。
愛する人に語った「我儘かもしれないが僕だけの一生で終わらせてほしい」という重い言葉。
原発と原爆はちがう、という声もあるが、先日新聞の投稿欄に福島の女の子たちが「私たち結婚できないかもしれないね」と話していたという記事と、岸部の言葉は同じ磁場から発せられている。
今年この小説集が出版されることは意義深い。