男女の双子の物語。吉野作品の中でも残酷な程に嘆美なお話である。
孵らぬ卵を温め続けるような想いを共有することによって繋がっていた双子。
だが他者との交わりという介入が、二人の頚城を解いていく。という話。
この卵は、ヘッセの『デミアン』の卵だ。
「卵は世界だ。生まれようと欲するものは、一つの世界を破壊しなければならない。」
この双子の関係は、本人同士が恋人であると発言しているが、それよりも
ある時期の母親と子供の濃密な関係に近いように思う。
年令が同じで異性であるという要素によって、惑わされているに過ぎない。
でもその惑いが、この儚い世界をつくり出している。
惑いとは夢であり、それは時に恋愛よりも恋愛らしいものであるから。
また双子という題材は、人間は遺伝子(素質または運命)を持って生まれるが
環境(人との交わり)によって創られていくのだという当たり前のことを
比較対象により明確に打ち出せるサンプリングであると言える。
自分のクローンが造られても、それは自分じゃないのだ。
だからといって、それは恋愛対象になるのかと言うと…どーなのかな、実際?
プライム無料体験をお試しいただけます
プライム無料体験で、この注文から無料配送特典をご利用いただけます。
非会員 | プライム会員 | |
---|---|---|
通常配送 | ¥410 - ¥450* | 無料 |
お急ぎ便 | ¥510 - ¥550 | |
お届け日時指定便 | ¥510 - ¥650 |
*Amazon.co.jp発送商品の注文額 ¥3,500以上は非会員も無料
無料体験はいつでもキャンセルできます。30日のプライム無料体験をぜひお試しください。
新品:
¥618¥618 税込
ポイント: 19pt
(3%)
無料お届け日:
3月31日 日曜日
発送元: Amazon.co.jp 販売者: Amazon.co.jp
新品:
¥618¥618 税込
ポイント: 19pt
(3%)
無料お届け日:
3月31日 日曜日
発送元: Amazon.co.jp
販売者: Amazon.co.jp
中古品: ¥24
中古品:
¥24

無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
ジュリエットの卵 (3) (小学館文庫 よE 3) 文庫 – 2001/2/16
吉野 朔実
(著)
{"desktop_buybox_group_1":[{"displayPrice":"¥618","priceAmount":618.00,"currencySymbol":"¥","integerValue":"618","decimalSeparator":null,"fractionalValue":null,"symbolPosition":"left","hasSpace":false,"showFractionalPartIfEmpty":true,"offerListingId":"dYpc4pgOZrq76pGXGi0IB26zAx%2FrgCZkBXRHhw%2BBY4NKahPOqwxSepY2WLQCPOMw1p%2FzufGSnaop33tDCFQTs4aMGOpn9mbnzs0QV35fxT%2F0eF2fcdXZVpeN1e9yG31f","locale":"ja-JP","buyingOptionType":"NEW","aapiBuyingOptionIndex":0}, {"displayPrice":"¥24","priceAmount":24.00,"currencySymbol":"¥","integerValue":"24","decimalSeparator":null,"fractionalValue":null,"symbolPosition":"left","hasSpace":false,"showFractionalPartIfEmpty":true,"offerListingId":"dYpc4pgOZrq76pGXGi0IB26zAx%2FrgCZkXQ0mxra18rgwAHpcQtUCMpPkZfc4h5mdZtwyR6hlZMBTlzKLrs4wKTpuZ5zQsBvGNlLY4ykfsf0TFRMJpO7oSItAGjb34gYkj65WmP%2B9h4tJzU%2B96%2BIkRGNsLthOP7gSznhhZ%2B93%2F5mWq%2Bd2dvu8Kw%3D%3D","locale":"ja-JP","buyingOptionType":"USED","aapiBuyingOptionIndex":1}]}
購入オプションとあわせ買い
- 本の長さ314ページ
- 言語日本語
- 出版社小学館
- 発売日2001/2/16
- ISBN-104091913938
- ISBN-13978-4091913937
よく一緒に購入されている商品

対象商品: ジュリエットの卵 (3) (小学館文庫 よE 3)
¥618¥618
最短で3月31日 日曜日のお届け予定です
残り1点(入荷予定あり)
¥649¥649
最短で3月31日 日曜日のお届け予定です
残り1点(入荷予定あり)
¥649¥649
最短で3月31日 日曜日のお届け予定です
残り1点(入荷予定あり)
総額:
当社の価格を見るには、これら商品をカートに追加してください。
ポイントの合計:
pt
もう一度お試しください
追加されました
一緒に購入する商品を選択してください。
この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしています
ページ 1 以下のうち 1 最初から観るページ 1 以下のうち 1
登録情報
- 出版社 : 小学館 (2001/2/16)
- 発売日 : 2001/2/16
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 314ページ
- ISBN-10 : 4091913938
- ISBN-13 : 978-4091913937
- Amazon 売れ筋ランキング: - 119,456位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 85位小学館文庫コミック版
- - 628位小学館文庫
- - 90,500位コミック
- カスタマーレビュー:
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。

著者の本をもっと発見したり、よく似た著者を見つけたり、著者のブログを読んだりしましょう
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2002年8月21日に日本でレビュー済み
吉野朔実の作品の中で、私が一番好きな作品です。
ラストの衝撃は忘れられません。
吉野朔実らしい硬質で美しい世界を堪能できます。
ラストの衝撃は忘れられません。
吉野朔実らしい硬質で美しい世界を堪能できます。
2018年1月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
吉野朔実の突然の訃報はショックだった。
最近はマンガ雑誌を買う習慣をなくしていたが、吉野朔実の作品はいずれまとめて買い揃えようと考えていた。そんな作家の一人だった。
この作品は自分がまだ幼く柔らかい頃に読んだ。自分はこれらを読んで育った。
今読むと、確かに物語も絵柄も古いが、懐かしさだけではなく今でも心が揺さぶられる。
読む人を選ぶ作品だろうけど、少女マンガファンは是非読んでほしい。
最近はマンガ雑誌を買う習慣をなくしていたが、吉野朔実の作品はいずれまとめて買い揃えようと考えていた。そんな作家の一人だった。
この作品は自分がまだ幼く柔らかい頃に読んだ。自分はこれらを読んで育った。
今読むと、確かに物語も絵柄も古いが、懐かしさだけではなく今でも心が揺さぶられる。
読む人を選ぶ作品だろうけど、少女マンガファンは是非読んでほしい。
2009年6月6日に日本でレビュー済み
螢と水(みなと)は二卵性の双子。私には二人が似ていない気がする。端的に言えば飴屋螢(娘のほう)が好きになれない。彼女は本物か? インチキくさいスノッブの臭いがする。自分を保護してくれるものに媚び、自分が認めた以外の縁遠いものを醜悪で下らないかのように見下す姿勢がイヤらしい。男に対してじんましんを発症したり、髪を切ったときに傍若無人な水の人格が憑依したりしたこともすべて、私は疑わしい偽物の臭いを嗅ぐ。
「運命の恋人」と大それたキーワードを掲げているが運命に憑かれたのは水であって、螢は他者との差別化を図る自身のアイデンティティにしがみつこうとしていただけではないのか。
「俺達は淘汰される種なのか……たったひとつの恋のために すべてがバアだ」(1巻・水の言葉)
「ねてしまったら終わりなの 実らない卵をあたため続ける不幸が私達の絆だったのだから」(3巻・螢の言葉)
これらの言葉は基本同じ意味である。水が「恋」と言ったことを螢は「不幸」と表したに過ぎない。しかし響きはまるで違う。当然言葉が発せられた段階も違う。しかし、絶望しながら甘美な夢を見続ける水とそれを要らなくなったと言える螢の温度差は段階の差以上に想いの本質が異なる。
「もし母親に愛されていたら おまえは俺なんか好きにはならなかったさ……俺は知ってたんだ ずっと」(3巻)
という水のセリフに、「ミナトは嘘つきだった」という螢のモノローグが重なる。
この「嘘つき」は水が自分の心に嘘をついているという意味ではそのとおりだが、水の言葉は真実を言い当てていると思う。螢は水よりも嘘つきで生きることにずっと長けた優性の遺伝子を備えているように見える。
「運命の恋人」と大それたキーワードを掲げているが運命に憑かれたのは水であって、螢は他者との差別化を図る自身のアイデンティティにしがみつこうとしていただけではないのか。
「俺達は淘汰される種なのか……たったひとつの恋のために すべてがバアだ」(1巻・水の言葉)
「ねてしまったら終わりなの 実らない卵をあたため続ける不幸が私達の絆だったのだから」(3巻・螢の言葉)
これらの言葉は基本同じ意味である。水が「恋」と言ったことを螢は「不幸」と表したに過ぎない。しかし響きはまるで違う。当然言葉が発せられた段階も違う。しかし、絶望しながら甘美な夢を見続ける水とそれを要らなくなったと言える螢の温度差は段階の差以上に想いの本質が異なる。
「もし母親に愛されていたら おまえは俺なんか好きにはならなかったさ……俺は知ってたんだ ずっと」(3巻)
という水のセリフに、「ミナトは嘘つきだった」という螢のモノローグが重なる。
この「嘘つき」は水が自分の心に嘘をついているという意味ではそのとおりだが、水の言葉は真実を言い当てていると思う。螢は水よりも嘘つきで生きることにずっと長けた優性の遺伝子を備えているように見える。