とことで言えばアートに好奇心旺盛なボンボンの写真ギャラリー奮闘記だ。
写真を販売する目的のギャラリーの誕生が1978年だったのはそんなに遅かったのかと正直驚きだったが、写真をやる(撮る・見る)ものにとってこの本が面白いのは本来ならギャラリーに通って、たまには写真を買って、コツコツ人間関係をつくって行くうちに耳にできる楽しみつまり、大物写真家や業界の裏話が満載だからだ。
暗くて誰も居なかった(覚えのある)EXPO’85のときの写真美術館が日本初の写美だった事や、ブレッソンの写真集The Decisive Momentの後書きにもあるプリンター ピエール・ガスマンが150人もの技術者を使うほど大きくやっていた事、そして、写真集「光と影」発表前の低迷期にあった森山大道が石原に生活費と引き換えに写真を渡していた事等は今写真をやっているものにとって励みになるだろう(出典を記した注も面白いので読み飛ばさないよう)。通わずにZEIT-FOTOが覗き放題である。
粟生田(あおた)さんのおかげだ。
プライム無料体験をお試しいただけます
プライム無料体験で、この注文から無料配送特典をご利用いただけます。
非会員 | プライム会員 | |
---|---|---|
通常配送 | ¥410 - ¥450* | 無料 |
お急ぎ便 | ¥510 - ¥550 | |
お届け日時指定便 | ¥510 - ¥650 |
*Amazon.co.jp発送商品の注文額 ¥2,000以上は非会員も無料
無料体験はいつでもキャンセルできます。30日のプライム無料体験をぜひお試しください。
新品:
¥2,420¥2,420 税込
ポイント: 73pt
(3%)
無料お届け日:
3月31日 日曜日
発送元: Amazon.co.jp 販売者: Amazon.co.jp
新品:
¥2,420¥2,420 税込
ポイント: 73pt
(3%)
無料お届け日:
3月31日 日曜日
発送元: Amazon.co.jp
販売者: Amazon.co.jp
中古品: ¥436
中古品:
¥436

無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
写真をアートにした男: 石原悦郎とツァイト・フォト・サロン 単行本 – 2016/10/11
粟生田 弓
(著)
{"desktop_buybox_group_1":[{"displayPrice":"¥2,420","priceAmount":2420.00,"currencySymbol":"¥","integerValue":"2,420","decimalSeparator":null,"fractionalValue":null,"symbolPosition":"left","hasSpace":false,"showFractionalPartIfEmpty":true,"offerListingId":"to6KF%2Fl4sd%2FFPOS19sSkwpwAlQAOhHtzh2%2B3P1ToZfm10%2FjgfUYVRjBh1Yi50WpgJ6MaxMOluGvgp8y%2B2RfwplxsDZnJP9yaVDV0DA2j7cIOTQhjHbvJasqB8ccXP%2B1NNOyLqFfvJMI%3D","locale":"ja-JP","buyingOptionType":"NEW","aapiBuyingOptionIndex":0}, {"displayPrice":"¥436","priceAmount":436.00,"currencySymbol":"¥","integerValue":"436","decimalSeparator":null,"fractionalValue":null,"symbolPosition":"left","hasSpace":false,"showFractionalPartIfEmpty":true,"offerListingId":"to6KF%2Fl4sd%2FFPOS19sSkwpwAlQAOhHtzapo4Ozb6cqE37ZN9%2FxaIUxv8UqjdKPaClOCOWpt1N62jqWVNfnJugGlZIhpkEoGz2BNRHATC7QKfx6NX%2BDaAPRrUXiew2l%2FrWf4Gs7glP7eqzByDeBYwCcOx%2BHvCXhhsId04zy8pNJ4mUFJHDIwWiA%3D%3D","locale":"ja-JP","buyingOptionType":"USED","aapiBuyingOptionIndex":1}]}
購入オプションとあわせ買い
写真をアートにした石原悦郎の生涯。
本書は、1978年に日本で最初に誕生した写真のコマーシャル・ギャラリーであるツァイト・フォトの創始者、石原悦郎の生涯を追うことで、日本写真史を立体的に描く試みである。石原が写真画廊を始めた頃は写真が未だ雑誌の為の印刷原稿の域にとどまり、オリジナル・プリントに対して、芸術的な価値はまったく認められていなかった。彼はいかにして、今日のように写真家がアーティストとして活動し、写真が芸術作品として社会に認められるような状況を作り出したのであろうか。そのことは表舞台にいる写真家だけを見ていては知り得ないことである。石原がフランスで世界的巨匠であるアンリ・カルティエ=ブレッソンやブラッサイらと交流し、その経験を国内作家にも伝えながら、独自に「アートとしての写真」を広めようとした活動は、結果的に植田正治を世界に発信し、荒木経惟、森山大道といった世界的写真家の輩出という大きな果実をもたらす。写真がアートになるために必要なことを総合的にプロデュースした、いわば日本写真史の影の立役者が石原悦郎という人物なのである。石原の眼を追体験できる本書は、日本写真史への理解を深める一冊となる。
【編集担当からのおすすめ情報】
友人作家が集う - 石原悦郎追悼展 “Le bal”
第1部 maestoso 9月3日(土) - 10月5日(水)
第2部 scherzo 10月11日(火) - 11月12日(土)
第3部 adagio cantabile 11月18日(金) - 12月22日(木)
ツァイト・フォト・サロンにて開催
本書は、1978年に日本で最初に誕生した写真のコマーシャル・ギャラリーであるツァイト・フォトの創始者、石原悦郎の生涯を追うことで、日本写真史を立体的に描く試みである。石原が写真画廊を始めた頃は写真が未だ雑誌の為の印刷原稿の域にとどまり、オリジナル・プリントに対して、芸術的な価値はまったく認められていなかった。彼はいかにして、今日のように写真家がアーティストとして活動し、写真が芸術作品として社会に認められるような状況を作り出したのであろうか。そのことは表舞台にいる写真家だけを見ていては知り得ないことである。石原がフランスで世界的巨匠であるアンリ・カルティエ=ブレッソンやブラッサイらと交流し、その経験を国内作家にも伝えながら、独自に「アートとしての写真」を広めようとした活動は、結果的に植田正治を世界に発信し、荒木経惟、森山大道といった世界的写真家の輩出という大きな果実をもたらす。写真がアートになるために必要なことを総合的にプロデュースした、いわば日本写真史の影の立役者が石原悦郎という人物なのである。石原の眼を追体験できる本書は、日本写真史への理解を深める一冊となる。
【編集担当からのおすすめ情報】
友人作家が集う - 石原悦郎追悼展 “Le bal”
第1部 maestoso 9月3日(土) - 10月5日(水)
第2部 scherzo 10月11日(火) - 11月12日(土)
第3部 adagio cantabile 11月18日(金) - 12月22日(木)
ツァイト・フォト・サロンにて開催
- 本の長さ317ページ
- 言語日本語
- 出版社小学館
- 発売日2016/10/11
- ISBN-104096822248
- ISBN-13978-4096822241
この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしています
ページ 1 以下のうち 1 最初から観るページ 1 以下のうち 1
登録情報
- 出版社 : 小学館 (2016/10/11)
- 発売日 : 2016/10/11
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 317ページ
- ISBN-10 : 4096822248
- ISBN-13 : 978-4096822241
- Amazon 売れ筋ランキング: - 564,907位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
カスタマーレビュー
星5つ中4.7つ
5つのうち4.7つ
3グローバルレーティング
評価はどのように計算されますか?
全体的な星の評価と星ごとの割合の内訳を計算するために、単純な平均は使用されません。その代わり、レビューの日時がどれだけ新しいかや、レビューアーがAmazonで商品を購入したかどうかなどが考慮されます。また、レビューを分析して信頼性が検証されます。
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2019年3月3日に日本でレビュー済み
マーケターでありイノベーターである画商の「石原悦郎」の評伝であり、よくまとまった日本写真史でもある。
カメラ雑誌ありきの写真から、オリジナル・プリントありきの「アートとしての写真」へシフトしていく様と、人間味溢れる石原が次々と人とつながっていく様が平行して進んでいき、絵画におけるコマーシャルアートとタブローの区分以上にハードルが高い「写真における広告とジャーナリズムとアート」の区分を乗り越えていく石原のダイナミズム。
「絵はmake、でも、写真はtake」「写真家の評価は[うまい]ではなく[らしい]」など、石原の言葉はいちいちカッコよく、そして、味見したら薄口だったのですこし香辛料を足したような味付けの文章も、読んでいて心地良い。
それにしても、石原の画廊「ツァイト・フォト・サロン」で日本人ではじめて個展を開いた北井一夫に対して「堕落」と評す人もいたなど、どんなジャンルにもイノベーターへの抵抗勢力ってのはいるんだなあと。
そしてカメラ雑誌は70年代には輝きを失っていく。
読後感じたことは、自分は写真を撮るよりも、写真を見て語る方が好きだなということだった。
カメラ雑誌ありきの写真から、オリジナル・プリントありきの「アートとしての写真」へシフトしていく様と、人間味溢れる石原が次々と人とつながっていく様が平行して進んでいき、絵画におけるコマーシャルアートとタブローの区分以上にハードルが高い「写真における広告とジャーナリズムとアート」の区分を乗り越えていく石原のダイナミズム。
「絵はmake、でも、写真はtake」「写真家の評価は[うまい]ではなく[らしい]」など、石原の言葉はいちいちカッコよく、そして、味見したら薄口だったのですこし香辛料を足したような味付けの文章も、読んでいて心地良い。
それにしても、石原の画廊「ツァイト・フォト・サロン」で日本人ではじめて個展を開いた北井一夫に対して「堕落」と評す人もいたなど、どんなジャンルにもイノベーターへの抵抗勢力ってのはいるんだなあと。
そしてカメラ雑誌は70年代には輝きを失っていく。
読後感じたことは、自分は写真を撮るよりも、写真を見て語る方が好きだなということだった。
2016年11月17日に日本でレビュー済み
日本で「最初」の写真画廊は「ツァイト・フォト・サロン」。
このことを本書で知りました。1978年のことです。(8頁)
そして「写真をアートにした男」とは、石原悦郎のことです。
石原が求めたのは、人間くさい表現の「フランスの写真」でした。(44頁)
石原の「フランスの写真」への探求心は、写真史という流れにも目を向け、
ダゲレオタイプなどの写真の起源にもつながっていった(105頁)そうです。
フランスで「最初」に写真専門のギャラリーがパリにできたのが、1975年。
日本での「ツァイト・フォト・サロン」のオープンは「そのわずか3年後」の
1978年のことで、「ほとんど同時期といってよい」(156頁)オープンです。
そして、少しずつ写真画廊の人気が高まってきた12年後の1990年、
「四番目」の写真画廊として「イル・テンポ」が始まりました。(252頁)
石原の言葉です。(284頁)
「いいものがどうやって広がっていくかって?
ひとつには、作家には、つくる写真や絵の生命力がある人とない人がいる。
それから、もうひとつは、美術と言うのは誰に愛されたかが重要」。
生命力?
本書は、石原悦郎という男の人生を十分に記録して伝えていると思います。
石原へのインタビューを基に、感動的な本へとまとめあげられた著者にも、
一読者としてこころから敬意を表します。
ひとりの男の、こんなすてきな人生を、この本でたどることができたのは、
著者のおかげです。楽しい読書ができました。
最後になりましたが、日本で「二番目」の写真画廊は?
「フォト・ギャラリー・インターナショナル(PGI)」です。
このことも本書で知りました。(107頁)
さらに、PGIのホームページをみたところ、PGI開設は、1979年。
日本で「最初」の写真画廊が開設されてから「1年後」です。
早くも「二番目」の写真画廊が登場していたのです。
PGIは、“Photography as Fine Art”「芸術写真」を掲げ続けています。
「一番目」の男の生きざまは、本書でよくわかりました。
同時期の「二番目」についても、もっと知りたいとは思いましたが、
では「三番目」は? となり、きりがありません。
順番にこだわっても、しょう(賞)がありません。
このことを本書で知りました。1978年のことです。(8頁)
そして「写真をアートにした男」とは、石原悦郎のことです。
石原が求めたのは、人間くさい表現の「フランスの写真」でした。(44頁)
石原の「フランスの写真」への探求心は、写真史という流れにも目を向け、
ダゲレオタイプなどの写真の起源にもつながっていった(105頁)そうです。
フランスで「最初」に写真専門のギャラリーがパリにできたのが、1975年。
日本での「ツァイト・フォト・サロン」のオープンは「そのわずか3年後」の
1978年のことで、「ほとんど同時期といってよい」(156頁)オープンです。
そして、少しずつ写真画廊の人気が高まってきた12年後の1990年、
「四番目」の写真画廊として「イル・テンポ」が始まりました。(252頁)
石原の言葉です。(284頁)
「いいものがどうやって広がっていくかって?
ひとつには、作家には、つくる写真や絵の生命力がある人とない人がいる。
それから、もうひとつは、美術と言うのは誰に愛されたかが重要」。
生命力?
本書は、石原悦郎という男の人生を十分に記録して伝えていると思います。
石原へのインタビューを基に、感動的な本へとまとめあげられた著者にも、
一読者としてこころから敬意を表します。
ひとりの男の、こんなすてきな人生を、この本でたどることができたのは、
著者のおかげです。楽しい読書ができました。
最後になりましたが、日本で「二番目」の写真画廊は?
「フォト・ギャラリー・インターナショナル(PGI)」です。
このことも本書で知りました。(107頁)
さらに、PGIのホームページをみたところ、PGI開設は、1979年。
日本で「最初」の写真画廊が開設されてから「1年後」です。
早くも「二番目」の写真画廊が登場していたのです。
PGIは、“Photography as Fine Art”「芸術写真」を掲げ続けています。
「一番目」の男の生きざまは、本書でよくわかりました。
同時期の「二番目」についても、もっと知りたいとは思いましたが、
では「三番目」は? となり、きりがありません。
順番にこだわっても、しょう(賞)がありません。