「私を叱ってください、は甘えだ。」と著者は言う。
「甘えで人は下り坂まっしぐら。」確かにそうだと思う。
【こんな上司に叱られたい。】
最初、タイトルに、既に、著者が否定する甘えの観念が入っているのでは？
正直、そうも思った。
何冊も何百冊も読み込んでいると、たまに「？」な部分も、そりゃあったりもする。
が、そういう重箱の隅をつっつくような、その視点こそがいけない、と、これまた
それで一冊できあがってしまいそうな気もする。
著者はどういう環境でも、どういう状況も、すべてをバネにして「乗り越える」
人のように思える。苦境であっても燃えるというか、苦境であるほど、さらに燃えるというか。
「いつも燃えてる熱い人」という印象が強い。
タイトルやジャンルは、多岐多様に渡るが、そこには、一貫とした大テーマがある。
「やる気のある人へのメッセージ」だ。
読者は真剣だ。やる気のある人が、この著者の本を手にし、
著者のエネルギーを体内のすみずみまで浸透させて
講演会に行き、そこで学んだことを職場に持ち帰り、後輩に教える。
考えてみたら、この著者は、すごい責任重大なことを、やっている。
そんな責任が伴う大仕事に向かう、著者の姿勢、熱さが、何よりも尊いように思える。
中谷彰宏という著者をまるごとインストール（吸収）してみると、著書は、何倍にも効く。
やる気のある人へのメッセージ、なのだから
著者をインストールしておくと、からだ本体が、やる気になる。
中谷本は、「やる気」体のメンテナンスであり、バージョンアップであり、
「やる気」体へのサービスでもある。
一冊だけを、取り上げて、どうのこうのつっつく視点は、小さい。
それよりも、著者本人から発せられる、大テーマに学ぶ方が、明らかにプラスである。
著者自身が「やる気」のかたまり、「熱さ」のかたまりである以上、
やる気のある読者とともに、世界は限りなく広がっていくだろう。
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