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世界経済が回復するなか、なぜ日本だけが取り残されるのか 単行本 – 2010/5/28
野口 悠紀雄
(著)
壊滅と言われながらも急速に甦ってきたアメリカ金融業界、巨額の経済対策と土地バブルで興隆する中国経済。その一方で、世界の経済回復に完全に乗り遅れた日本。このままでは「失われる15年」を繰り返すことになる!
行き詰まる日本経済の課題と今なすべき戦略は何か? 野口教授が描く経済再生へのシナリオ。
行き詰まる日本経済の課題と今なすべき戦略は何か? 野口教授が描く経済再生へのシナリオ。
- 本の長さ282ページ
- 言語日本語
- 出版社ダイヤモンド社
- 発売日2010/5/28
- 寸法13.1 x 2.1 x 18.9 cm
- ISBN-104478013497
- ISBN-13978-4478013496
登録情報
- 出版社 : ダイヤモンド社 (2010/5/28)
- 発売日 : 2010/5/28
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 282ページ
- ISBN-10 : 4478013497
- ISBN-13 : 978-4478013496
- 寸法 : 13.1 x 2.1 x 18.9 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,163,490位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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野口悠紀雄(のぐち・ゆきお)
1940年東京生まれ。63年東京大学工学部卒業、64年大蔵省入省、72年エール大学Ph.D.(経済学博士号)を取得。
一橋大学教授、東京大学教授、スタンフォード大学客員教授などを経て、2005年4月より早稲田大学大学院ファイナンス研究科教授。専攻はファイナンス理論、日本経済論。
〈主要著書〉
『情報の経済理論』(東洋経済新報社、1974年、日経経済図書文化賞)、『財政危機の構造』(東洋経済新報社、1980年、サントリー学芸賞)、『土地の経済学』(日本経済新聞社、1989年、東京海上各務財団優秀図書賞、不動産学会賞)、『バブルの経済学』(日本経済新聞社、1992年、吉野作造賞)、『1940年体制(新版)』(東洋経済新報社、2002年)、『資本開国論』(ダイヤモンド社、2007年)、『世界経済危機 日本の罪と罰』(ダイヤモンド社、2008年)、『未曾有の経済危機 克服の処方箋』(ダイヤモンド社、2009年)、『経済危機のルーツ』(東洋経済新報社、2010年)、『世界経済が回復するなか、なぜ日本だけが取り残されるのか』(ダイヤモンド社、2010年)等多数。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2010年9月23日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
日本経済が取り残されている状況とその理由がよくわかる本。データが豊富なのは良いが、詳しすぎて理解に時間がかかり一読とは行かない面が多い。続編の「日本を破滅から救うための経済学」も併せて読む必要があるのでは。
2017年11月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
本書の結論は,「政治の貧困」である.
しかし,民主主義国における「政治の貧困」とは,国民が責任を負うことである.
民主党を政権党に選んだのも,その後,自民党の復権を選んだのも,さらに2017年総選挙における与党勝利を選んだのも国民である.
日本国民の劣化こそが,最大の問題なのだ.
これは,「経済学」で始末できる問題ではない.
「笑いにこそ真実がある」とアリストテレスが言ったかどうかは別にして,高度成長期の国民的コメディ『ニッポン無責任時代』(無責任シリーズは全部で30作ある)が,まさに笑い事ではなくなったのだ.
政治の無責任,官僚・役所の無責任,企業の無責任,教師の無責任,個人の無責任,まさに「この世は無責任」なのだ.そんな「ぬるま湯」にずっと浸かっていたい.永遠に浸かっていられるはずだ...と思い込む愚民国家になり果てた.
とうとう,碩学・野口悠紀雄をしてさじを投げた記念すべき一冊である.
これからきっと海外移住がブームになるにちがいない.もはや脱出しかないだろう.
しかし,民主主義国における「政治の貧困」とは,国民が責任を負うことである.
民主党を政権党に選んだのも,その後,自民党の復権を選んだのも,さらに2017年総選挙における与党勝利を選んだのも国民である.
日本国民の劣化こそが,最大の問題なのだ.
これは,「経済学」で始末できる問題ではない.
「笑いにこそ真実がある」とアリストテレスが言ったかどうかは別にして,高度成長期の国民的コメディ『ニッポン無責任時代』(無責任シリーズは全部で30作ある)が,まさに笑い事ではなくなったのだ.
政治の無責任,官僚・役所の無責任,企業の無責任,教師の無責任,個人の無責任,まさに「この世は無責任」なのだ.そんな「ぬるま湯」にずっと浸かっていたい.永遠に浸かっていられるはずだ...と思い込む愚民国家になり果てた.
とうとう,碩学・野口悠紀雄をしてさじを投げた記念すべき一冊である.
これからきっと海外移住がブームになるにちがいない.もはや脱出しかないだろう.
2010年10月4日に日本でレビュー済み
経済政策が現状の仕組みを維持することが目的になっており
新陳代謝が進まない。
ゆえに新産業が勃興せず、雇用も生まれない。
日本経済が、どんどん衰退していく。
ってのが大まかな話。これは、よくある話だ。
ただ、その要因を端的に表しているキーワードが秀逸である。
「製造業の農業化」だ。
自動車/家電メーカーなどの特定分野への措置
(エコカー補助金、エコポイント、就業助成金など)が、
企業の自助努力するマインドも能力を奪い取っていると論じている。
ざっくりチャートにすると以下になるように思う。
水平分業体制が成立しているグローバル市場で
'↓
日本のお家芸である、垂直統合的な擦り合わせ技術の重要度が低下、
そこそこ使えりゃいい的なグローバルニーズで高付加価値も評価されず、
'↓
コスト面からも新興国との競争にさらされるが
'↓
硬直した労働市場・正社員絶対主義の労働組合の影響で
大胆なリストラも断行できず、
'↓
非効率な工場などの生産設備をたたむことも出来ない。
'↓
ゆえに、カネに余裕がないので新しい分野への投資も出来ない。
'↓
利益も上がらず、組織維持にかかるコストを補助金で補填(することを陳情)
つまり、現状の製造業は莫大な税金と
根拠なき「ものづくり信仰」でなんとか回しているだけなのだ。
まさしく、補助金がないとやっていけない農業といっしょ。
産業構造の転換を進めてないと、
製造業どころか日本全体が沈没すると警告している。
著者はアメリカとイギリスを例に出し、
金融・情報・サービス(主に介護)といった
新分野に大きく舵取りにすべしと主張している。
この手の提案には鮮度はない。
疑問に思うのは、なぜアメリカとイギリスなのか。
現状のままでは、製造業はGMみたいに
からっきしに駄目になる主張はわかる。
金融以外の他のモデルってありえないなのだろうか。
現在好調のドイツは、参考に出来ないのか。
もう少し大胆な提案を読みたかった。
他にほほうと思った箇所は、
中国はじめ、新興国シフトは早計であるという主張だ。
日本→中国の輸出品は、中国→海外の輸出品向けが主。
欧米の消費が回復しなければ、中国の輸出も増加せず、
日本の中国向け輸出も回復しない、とのこと。
データを多用し、とっつきにくいが、
このような主張はメーカーが大スポンサーになっている
マスメディアでは流れにくい。
手に取るに値する一冊だと思う。
新陳代謝が進まない。
ゆえに新産業が勃興せず、雇用も生まれない。
日本経済が、どんどん衰退していく。
ってのが大まかな話。これは、よくある話だ。
ただ、その要因を端的に表しているキーワードが秀逸である。
「製造業の農業化」だ。
自動車/家電メーカーなどの特定分野への措置
(エコカー補助金、エコポイント、就業助成金など)が、
企業の自助努力するマインドも能力を奪い取っていると論じている。
ざっくりチャートにすると以下になるように思う。
水平分業体制が成立しているグローバル市場で
'↓
日本のお家芸である、垂直統合的な擦り合わせ技術の重要度が低下、
そこそこ使えりゃいい的なグローバルニーズで高付加価値も評価されず、
'↓
コスト面からも新興国との競争にさらされるが
'↓
硬直した労働市場・正社員絶対主義の労働組合の影響で
大胆なリストラも断行できず、
'↓
非効率な工場などの生産設備をたたむことも出来ない。
'↓
ゆえに、カネに余裕がないので新しい分野への投資も出来ない。
'↓
利益も上がらず、組織維持にかかるコストを補助金で補填(することを陳情)
つまり、現状の製造業は莫大な税金と
根拠なき「ものづくり信仰」でなんとか回しているだけなのだ。
まさしく、補助金がないとやっていけない農業といっしょ。
産業構造の転換を進めてないと、
製造業どころか日本全体が沈没すると警告している。
著者はアメリカとイギリスを例に出し、
金融・情報・サービス(主に介護)といった
新分野に大きく舵取りにすべしと主張している。
この手の提案には鮮度はない。
疑問に思うのは、なぜアメリカとイギリスなのか。
現状のままでは、製造業はGMみたいに
からっきしに駄目になる主張はわかる。
金融以外の他のモデルってありえないなのだろうか。
現在好調のドイツは、参考に出来ないのか。
もう少し大胆な提案を読みたかった。
他にほほうと思った箇所は、
中国はじめ、新興国シフトは早計であるという主張だ。
日本→中国の輸出品は、中国→海外の輸出品向けが主。
欧米の消費が回復しなければ、中国の輸出も増加せず、
日本の中国向け輸出も回復しない、とのこと。
データを多用し、とっつきにくいが、
このような主張はメーカーが大スポンサーになっている
マスメディアでは流れにくい。
手に取るに値する一冊だと思う。
2015年8月23日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
バブル時代に土地の価格がバブル化していることを的確に分析してた数少ない人
今までほとんどの本を読みましたが、数年経って読み返すとことごとく的を得ています!
素晴らしい!
政治家必読
今までほとんどの本を読みましたが、数年経って読み返すとことごとく的を得ています!
素晴らしい!
政治家必読
2010年11月22日に日本でレビュー済み
野口先生絶賛の、低法人税率で医薬やIT企業を海外から誘致するとともに、金融業を基幹産業に育てるという政策をとってきたアイルランド政府が2010年11月実質破綻しました。
先生はこのような現実についてどのように考え、また反論されるのでしょうか?
その辺をハッキリしていただけないと、日本も先生の処方に従うと絶賛破綻中となるような気がするのですが、気のせいでしょうか
先生はこのような現実についてどのように考え、また反論されるのでしょうか?
その辺をハッキリしていただけないと、日本も先生の処方に従うと絶賛破綻中となるような気がするのですが、気のせいでしょうか
2010年12月13日に日本でレビュー済み
野口氏の著作は、「超整理法」からのお気に入りです。最近は、日本経済悲
観論、米国経済賛美、中国バブルの論調が続いています。今回の著作ではリー
マンショックで大きな痛手を被ったのは震源地である米国ではなく、実は日本
だったというのがテーマです。また、米国の金融業はすでに立ち直りつつあり
ますが、日本は製造業メインの産業構造のため回復が遅いということです。
米国への輸出が円高でだめなら、新興国へという流れがあります。その動き
に対して、野口氏は警鐘を鳴らしています。自動車販売の1台あたりの営業利
益は、北米市場の約4割に過ぎず新興国シフトは日本の自殺行為と看破してい
ます。
これに関しては、少し疑問があります。確かに1台あたりの利益率は少なくて
も、販売台数が多ければ利益額が稼げます。すでに中国は世界最大の自動車販
売市場であり、中国で生活している私としても、年々自動車が増加しているの
を体感し、その流れは5年・10年は続くと確信します。
また、新興国は廉価品が中心との指摘がありますが、上海ではレクサス・
ベンツ・BMWがカローラのように街中を走っており高級車の需要も底堅く、今
後も伸びていくと思います。
野口氏は米国での生活経験もあり、ひいき目のバイアスがかかっているような
気がします。中国についても、色眼鏡で見ずにデータを細かに調査をしてもらた
らと思います。
日本経済・政治の悲観論について、具体的なデータについて語られており、
説得力があります。ただ、「それならば、どうすれば良いのか?!」という策
を述べる必要があると思います。これについては、7月に発行された次の著作
で述べられているとのことで、こちらも読んでみたいと思います。
観論、米国経済賛美、中国バブルの論調が続いています。今回の著作ではリー
マンショックで大きな痛手を被ったのは震源地である米国ではなく、実は日本
だったというのがテーマです。また、米国の金融業はすでに立ち直りつつあり
ますが、日本は製造業メインの産業構造のため回復が遅いということです。
米国への輸出が円高でだめなら、新興国へという流れがあります。その動き
に対して、野口氏は警鐘を鳴らしています。自動車販売の1台あたりの営業利
益は、北米市場の約4割に過ぎず新興国シフトは日本の自殺行為と看破してい
ます。
これに関しては、少し疑問があります。確かに1台あたりの利益率は少なくて
も、販売台数が多ければ利益額が稼げます。すでに中国は世界最大の自動車販
売市場であり、中国で生活している私としても、年々自動車が増加しているの
を体感し、その流れは5年・10年は続くと確信します。
また、新興国は廉価品が中心との指摘がありますが、上海ではレクサス・
ベンツ・BMWがカローラのように街中を走っており高級車の需要も底堅く、今
後も伸びていくと思います。
野口氏は米国での生活経験もあり、ひいき目のバイアスがかかっているような
気がします。中国についても、色眼鏡で見ずにデータを細かに調査をしてもらた
らと思います。
日本経済・政治の悲観論について、具体的なデータについて語られており、
説得力があります。ただ、「それならば、どうすれば良いのか?!」という策
を述べる必要があると思います。これについては、7月に発行された次の著作
で述べられているとのことで、こちらも読んでみたいと思います。
2010年6月28日に日本でレビュー済み
この本のポイントに至るまでの経済データの読み方、筆者の考え方、が丁寧に記されています。金融危機後の経済指標を見るコツとして、率データではなく実数データを見ることが重要であることが、例を通して勉強になりました。
「外需依存の日本経済は、新興国よりも米国消費者への依存が高く、回復までには相当の時間がかかる」という点が、輸出主導の景気回復は実現困難というポイントに結びつきます。
「新興国向けの輸出は、新興国の中間層の平均所得の低さから、廉価品にならざるを得ない。さらに、新興国企業との価格競争が待っているから、収益性が得られない」という点は、輸出業の採算と日本人の賃金について考えさせられます。
「自動車を中心とした産業構造は、日米ともに既に過去のものとなり、米国のIT産業に見るような創造的な商品やサービスが必要、そして内需に頼っていく必要がある」という点からは、政治、経団連重視の体制、企業の発想転換が必要という提言につながっていきます。
日本の産業構造、とりわけ輸出主導に頼ってきた構造に潜む問題を、他国との比較において、そして過去の政策を振りかえって、分かりやすく示してくれる本だと思いました。
「外需依存の日本経済は、新興国よりも米国消費者への依存が高く、回復までには相当の時間がかかる」という点が、輸出主導の景気回復は実現困難というポイントに結びつきます。
「新興国向けの輸出は、新興国の中間層の平均所得の低さから、廉価品にならざるを得ない。さらに、新興国企業との価格競争が待っているから、収益性が得られない」という点は、輸出業の採算と日本人の賃金について考えさせられます。
「自動車を中心とした産業構造は、日米ともに既に過去のものとなり、米国のIT産業に見るような創造的な商品やサービスが必要、そして内需に頼っていく必要がある」という点からは、政治、経団連重視の体制、企業の発想転換が必要という提言につながっていきます。
日本の産業構造、とりわけ輸出主導に頼ってきた構造に潜む問題を、他国との比較において、そして過去の政策を振りかえって、分かりやすく示してくれる本だと思いました。
2011年2月10日に日本でレビュー済み
「製造業で雇用が過剰になっており、一方、高齢者の介護サービス事業で人手不足になっている。
その過剰人員を介護サービス事業に持っていけば良い」という主張が有る。
製造業で働いている人は、おそらく、技術者としての教育を受け、技術者として経験を積んできた人たちだと思う。
製造業の過剰人員は数百万人に及ぶらしいが、これらの人たちが介護サービスに転職し、
その人たちの技術力が失われてしまうのは、社会にとっても損失だと思う。
なにより、人にとっての「仕事」とは、収入を得られれば何でも良いというものでは無い。
仕事は人生の大部分を占めているし、仕事に生きがいを見出している人たちも多いと思う。
世界や日本の経済を論じる時に、一人ひとりの事情まで考えてはいられないだろうが、
「こちらの業種で人が余っていて、あちらの業種で人手が足りない。だったら、その労働力を移動させれば良い」
などと、モノを左から右に移すような感覚で論じてもらいたくない。
その過剰人員を介護サービス事業に持っていけば良い」という主張が有る。
製造業で働いている人は、おそらく、技術者としての教育を受け、技術者として経験を積んできた人たちだと思う。
製造業の過剰人員は数百万人に及ぶらしいが、これらの人たちが介護サービスに転職し、
その人たちの技術力が失われてしまうのは、社会にとっても損失だと思う。
なにより、人にとっての「仕事」とは、収入を得られれば何でも良いというものでは無い。
仕事は人生の大部分を占めているし、仕事に生きがいを見出している人たちも多いと思う。
世界や日本の経済を論じる時に、一人ひとりの事情まで考えてはいられないだろうが、
「こちらの業種で人が余っていて、あちらの業種で人手が足りない。だったら、その労働力を移動させれば良い」
などと、モノを左から右に移すような感覚で論じてもらいたくない。