この本は、「長文を読んで英語を学習すること」も、「科学技術について英文を通じて知識を深める」こともできます。
・科学技術の内容が書かれた英語の文章を読みたい
・英語長文の読解ができるようになりたい
・ドナルド・ノーマン氏のエッセイを英語で読んでみたい
・英文読解の方略(ストラテジー)を学びたい
といった、いろいろな英語学習のニーズや、幅広い読者(学生や社会人)に対応できるように工夫されている面白い&よくできた一冊です。
ノーマン氏の目線は日常的に出会う事柄にあり、それを認知工学の内容へと発展させています。みんながわかるような話題とそれにまつわる出来事からエッセイが始まるので、科学技術に関する深い知識はなくても内容にひきつけられていきます。(例えば、トイレットペーパー・ホルダー、タイ旅行、カーナビなど)
科学技術の内容や英文読解の方略(ストラテジー)については、補足説明がされているので理解を深めることができます。また、英文だけでは内容が理解できたか不安という人は、和訳と照らし合わせていくことができるので、勉強をすすめる上でも助かります。
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英文読解ストラテジーで学ぶ科学と人間のための英語読本 (A Comprehensive Strategy for Better Reading: Cognition and Emotion) 単行本 – 2010/7/23
沖本 正憲
(著),
ドナルド・A・ノーマン
(著)
- ISBN-104758923094
- ISBN-13978-4758923095
- 出版社(株)開拓社
- 発売日2010/7/23
- 言語日本語
- 寸法18.5 x 0.7 x 25.8 cm
- 本の長さ112ページ
登録情報
- 出版社 : (株)開拓社 (2010/7/23)
- 発売日 : 2010/7/23
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 112ページ
- ISBN-10 : 4758923094
- ISBN-13 : 978-4758923095
- 寸法 : 18.5 x 0.7 x 25.8 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,066,604位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
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カスタマーレビュー
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2011年2月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2013年12月4日に日本でレビュー済み
本書は,アメリカの認知工学の研究者と日本の認知言語学の研究者との共著である。書名からも窺えるように,この本は理工学系の学生を対象として書かれている。しかしながら,学際的な視点が求められる人文科学系や社会科学系の学生,さらには科学技術の見識を広げたいと思う人たちも,読者の対象になるだろう。
内容に関しては,Don Norman の示唆に富む英文のエッセイを柱として,読解方略と解説が示されており,付属として内容理解度をチェックするための設問と解答が用意されている。読解方略についてはすでによく知られているものも含まれているが,実際に講義の参考文献としてこの本を使用してみると,理工学系の学生にとっては初めて知るという事項が多いことがわかる。
読解方略と解説についてはスキーマと推論が中心であるが,話が途中で一端止まり後からまた続くなど読みづらいところ(推論と修正),別な例の方が好ましいのではないかと思われるところ(推論と修正),説明が浅いなど突っ込み不足の感が否めないところ(記憶)など,改善が望まれる箇所がある。
しかし,興味深い考察も多く含まれており,例えば「不正資金洗浄(money laundering)」はわかりやすいメタファーから構成されていること,身体部位詞が物体部分詞に転用されている事例,飛行機のビジネスクラスのシートの比較表,コンピュータ・メタファーが成立するプロセス,ことばのイメージを巧みに操る社会,身体と建物の関係,20世紀初頭の自動車の構造などは,楽しく読めるし勉強にもなる。
概ね適切な例文と説明が掲載されており,「トップダウン処理」と「ボトムアップ処理」を融合した読みを訓練する上で学生には納得できるテキストとなっている。また,Norman著『複雑さと共に暮らす(Living with Complexity)』の原書が出版されるより先にその一部がこの本の中に所収されたことは,この本に対する著者たちの意気込みを示すものなのかもしれない。
この本が優れていると思う点を2点指摘したい。
1点目は,「認知言語学,認知心理学,英語教育の成果,長年の教育経験から得た知見などを読者に提供する」と記載されているように,読者が若い学生であろうことを想定して認知科学の用語の羅列に終始することなく,「学問に王道なし」という姿勢も堅持しながら読解方略について平明に記述している(したがって,教育現場での観察に基づく教師ならではの方略も含まれている)ことである。
2点目は,読解方略についてメタファーの理解を重視していることである。メタファーが文中でどのように使用されているかを,Normanの著作から例をあげて具体的に解説している。英語教育学の分野においてメタファーの理解の重要性を指摘した文献は少ないが,これはFrank Boersなどの応用言語学的な研究において注目されている重要な視点である。
「やや難しい箇所を中心として文法事項や語句について解説してある。標準レベルの事項については,あえて説明していない」という記載の他に,「大学の理工学系や人間科学系の学生,大学3年次編入学を目指す短大生や高専生,難関大学を目指す受験生」の学習用と書いてある。
やはり高校生には難しいテキストだろう。しかし,裏を返すと,「難関大学を目指す」意欲ある高校生にはNormanの英文のエッセイにトライしてみてはどうだろうか,と言うことか(ちなみに,有名予備校Yでは神戸大学の受験直前テキストとして一部を引用している)。確かに,文体や内容の点でも学校の教科書に出てくる種類の英文とはひと味もふた味も違う。
一方,この本は自学自習を求められる大学生や,特に大学3年次編入を目指している短大生や高専生には有益な一冊になるだろう。大学生や科学技術に関心のある人はもちろんのこと,科学技術におけるユーザー側の視点(ユーザー中心のシステム設計)に関心のある人にも薦めたいユニークな本である。『複雑さと共に暮らす』とあわせて読むとよい。なお,欲を言えば,もう少しエッセイの数を増やしてもよかったのではないかと思う。
蛇足だが,Normanの『誰のためのデザイン?(The Psychology of Everyday Things)』の「訳者あとがき」で野島久雄は,「他人の翻訳の出来を評論することと実際に自分で翻訳することとの違いが身にしみてわかった」と記している。同感である。
内容に関しては,Don Norman の示唆に富む英文のエッセイを柱として,読解方略と解説が示されており,付属として内容理解度をチェックするための設問と解答が用意されている。読解方略についてはすでによく知られているものも含まれているが,実際に講義の参考文献としてこの本を使用してみると,理工学系の学生にとっては初めて知るという事項が多いことがわかる。
読解方略と解説についてはスキーマと推論が中心であるが,話が途中で一端止まり後からまた続くなど読みづらいところ(推論と修正),別な例の方が好ましいのではないかと思われるところ(推論と修正),説明が浅いなど突っ込み不足の感が否めないところ(記憶)など,改善が望まれる箇所がある。
しかし,興味深い考察も多く含まれており,例えば「不正資金洗浄(money laundering)」はわかりやすいメタファーから構成されていること,身体部位詞が物体部分詞に転用されている事例,飛行機のビジネスクラスのシートの比較表,コンピュータ・メタファーが成立するプロセス,ことばのイメージを巧みに操る社会,身体と建物の関係,20世紀初頭の自動車の構造などは,楽しく読めるし勉強にもなる。
概ね適切な例文と説明が掲載されており,「トップダウン処理」と「ボトムアップ処理」を融合した読みを訓練する上で学生には納得できるテキストとなっている。また,Norman著『複雑さと共に暮らす(Living with Complexity)』の原書が出版されるより先にその一部がこの本の中に所収されたことは,この本に対する著者たちの意気込みを示すものなのかもしれない。
この本が優れていると思う点を2点指摘したい。
1点目は,「認知言語学,認知心理学,英語教育の成果,長年の教育経験から得た知見などを読者に提供する」と記載されているように,読者が若い学生であろうことを想定して認知科学の用語の羅列に終始することなく,「学問に王道なし」という姿勢も堅持しながら読解方略について平明に記述している(したがって,教育現場での観察に基づく教師ならではの方略も含まれている)ことである。
2点目は,読解方略についてメタファーの理解を重視していることである。メタファーが文中でどのように使用されているかを,Normanの著作から例をあげて具体的に解説している。英語教育学の分野においてメタファーの理解の重要性を指摘した文献は少ないが,これはFrank Boersなどの応用言語学的な研究において注目されている重要な視点である。
「やや難しい箇所を中心として文法事項や語句について解説してある。標準レベルの事項については,あえて説明していない」という記載の他に,「大学の理工学系や人間科学系の学生,大学3年次編入学を目指す短大生や高専生,難関大学を目指す受験生」の学習用と書いてある。
やはり高校生には難しいテキストだろう。しかし,裏を返すと,「難関大学を目指す」意欲ある高校生にはNormanの英文のエッセイにトライしてみてはどうだろうか,と言うことか(ちなみに,有名予備校Yでは神戸大学の受験直前テキストとして一部を引用している)。確かに,文体や内容の点でも学校の教科書に出てくる種類の英文とはひと味もふた味も違う。
一方,この本は自学自習を求められる大学生や,特に大学3年次編入を目指している短大生や高専生には有益な一冊になるだろう。大学生や科学技術に関心のある人はもちろんのこと,科学技術におけるユーザー側の視点(ユーザー中心のシステム設計)に関心のある人にも薦めたいユニークな本である。『複雑さと共に暮らす』とあわせて読むとよい。なお,欲を言えば,もう少しエッセイの数を増やしてもよかったのではないかと思う。
蛇足だが,Normanの『誰のためのデザイン?(The Psychology of Everyday Things)』の「訳者あとがき」で野島久雄は,「他人の翻訳の出来を評論することと実際に自分で翻訳することとの違いが身にしみてわかった」と記している。同感である。
2012年5月28日に日本でレビュー済み
この本は、科学技術(認知工学など)にまつわる非常に面白いエッセイを読みながら英文読解力を身につけることができる本です。英文のエッセイ(別冊には和訳と注釈がある)がとにかく読んでいて楽しい内容で、関連する技術についても豊富な解説(日本語)があり、科学英語を読みこなす読解力と、科学技術に関する知識の獲得の両方が同時にできてしまう優れた一冊だと思います。
2010年11月11日に日本でレビュー済み
今までの英語学習本には無い斬新さが楽しいです。 大学受験用にも是非活用することをオススメします。スキーマ!スキーマ!!