過去の事例(変化のターニングポイント)から今のプランニングに必要なことが書かれています。
概念的な内容なので、現実的にはなかなかうまくいかないものですが
本書にある通り「メディアと思っていなかったものをメディアとして捕える」とは
「コンテクストを発見&埋め込む」っていう考え方でないとできないと思うのです。
一方、インサイトの発見&メディア接触率を検証するためのカスタマージャーニーの作成とは、
従来のプランニングと変わらないように感じています。
2012年に出版された本ですが、この本に書かれている考え方ができるブランドがますます強くなっていくと感じています。

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次世代コミュニケーションプランニング 単行本 – 2012/3/28
高広 伯彦
(著)
広告が生き残るための切り札がここにある!
インターネットを新しい広告枠としかとらえられない「広告脳」とマーケティングを理解しない「ネット脳」を覚醒する!
デジタル次世代のマーケティングコミュニケーションを理解するための最強の指南書が登場!!
インターネットは、マスメディアのオルタナティブになるわけではない。
むしろメディアとメディアをつなぐためのプラットフォームというべきものである。
そこでは消費者ユーザーとの結びつきの場を広告主が自ら設置するなど、さまざまなな使い方が可能である。
広告不要論が叫ばれる今、代理店の「おしながき」にない消費者とのコミュニケーションプランが求められている。
はたして、これからの広告・PR人は何をすべきか?
大手広告代理店から世界的ネット企業を渡り歩き、現在は企業の頼れる「スケダチ」として活躍するコミュニケーションプランニングのカリスマが、
「メディア」と「コンテクスト」をキーワードに、デジタル時代のマーケティングコミュニケーションを語る!
Chapter 1 「広告」を超える
Chapter 2 「メディア」を発見する
Chapter 3 「消費者」と会話する
Chapter 4 「クチコミ」を再考する
Chapter 5 「コンテクスト」を生み出す
インターネットを新しい広告枠としかとらえられない「広告脳」とマーケティングを理解しない「ネット脳」を覚醒する!
デジタル次世代のマーケティングコミュニケーションを理解するための最強の指南書が登場!!
インターネットは、マスメディアのオルタナティブになるわけではない。
むしろメディアとメディアをつなぐためのプラットフォームというべきものである。
そこでは消費者ユーザーとの結びつきの場を広告主が自ら設置するなど、さまざまなな使い方が可能である。
広告不要論が叫ばれる今、代理店の「おしながき」にない消費者とのコミュニケーションプランが求められている。
はたして、これからの広告・PR人は何をすべきか?
大手広告代理店から世界的ネット企業を渡り歩き、現在は企業の頼れる「スケダチ」として活躍するコミュニケーションプランニングのカリスマが、
「メディア」と「コンテクスト」をキーワードに、デジタル時代のマーケティングコミュニケーションを語る!
Chapter 1 「広告」を超える
Chapter 2 「メディア」を発見する
Chapter 3 「消費者」と会話する
Chapter 4 「クチコミ」を再考する
Chapter 5 「コンテクスト」を生み出す
- 本の長さ200ページ
- 言語日本語
- 出版社SBクリエイティブ
- 発売日2012/3/28
- 寸法13.1 x 1.6 x 21 cm
- ISBN-104797368748
- ISBN-13978-4797368741
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商品の説明
出版社からのコメント
Chapter 1 「広告」を超える
コミュニケーションプランニングとは何か? マスメディアの凋落とネットの隆盛を背景に広告不要論が叫ばれる中、
広告に関わる者は今、何をすべきか? マーケティングコミュニケーションの課題を概観する。
Chapter 2 「メディア」を発見する
マスメディアだけがメディアではない。インターネットがマスメディアを代替するわけでもない。
そもそもメディアとは何か? 自由な発想でコミュニケーションプランニングするため、まずはメディアを再定義する。
Chapter 3 「消費者」と会話する
広告やメディアをめぐるコミュニケーションの変化、特にネットを中心に起こっている「デジタル化」はどのような経緯を経てきたか。
そして、このフィールドに起こっている「消費者主導の時代」について理解しよう。
Chapter 4 「クチコミ」を再考する
コンテンツと広告の境界線とは何か。
業界レベルでモラルの維持に努めてきたマスメディアと異なりソーシャルメディアには「サクラ」や「やらせ」があとを絶たない。
いまこそクチコミマーケティングを再考する。
Chapter 5 「コンテクスト」を生み出す
コンテクストを解釈し、コンテクストを開発する。すべてはそこから始まる。
本書の締めくくりにコミュニケーションプランニングの出発点となるコンテクストプランニングの考え方とケーススタディを紹介する。
コミュニケーションプランニングとは何か? マスメディアの凋落とネットの隆盛を背景に広告不要論が叫ばれる中、
広告に関わる者は今、何をすべきか? マーケティングコミュニケーションの課題を概観する。
Chapter 2 「メディア」を発見する
マスメディアだけがメディアではない。インターネットがマスメディアを代替するわけでもない。
そもそもメディアとは何か? 自由な発想でコミュニケーションプランニングするため、まずはメディアを再定義する。
Chapter 3 「消費者」と会話する
広告やメディアをめぐるコミュニケーションの変化、特にネットを中心に起こっている「デジタル化」はどのような経緯を経てきたか。
そして、このフィールドに起こっている「消費者主導の時代」について理解しよう。
Chapter 4 「クチコミ」を再考する
コンテンツと広告の境界線とは何か。
業界レベルでモラルの維持に努めてきたマスメディアと異なりソーシャルメディアには「サクラ」や「やらせ」があとを絶たない。
いまこそクチコミマーケティングを再考する。
Chapter 5 「コンテクスト」を生み出す
コンテクストを解釈し、コンテクストを開発する。すべてはそこから始まる。
本書の締めくくりにコミュニケーションプランニングの出発点となるコンテクストプランニングの考え方とケーススタディを紹介する。
著者について
高広伯彦(たかひろ・のりひこ)
株式会社スケダチ代表取締役/ユニバーサルプランニングディレクター。同志社大学大学院文学研究科社会学専攻修士課程修了(社会学修士)。
博報堂、電通で主にメディア開発やインタラクティブ・マーケティングなどに従事したのち、グーグル日本法人へ移籍。
広告商品のマーケティングやYouTubeの日本における広告セールス導入などを手掛ける。
2009年に独立し、フリーのマーケティングプロデューサーとしてコミュニケーションプランニング、マーケティングコミュニケーションの企画、
事業開発支援を行う。
2012年2月に株式会社スケダチとして法人化し、現職。共著に『次世代広告テクノロジー』(小社)、『フェイスブックインパクト』(宣伝会議)ほか。
Web: http://sukedachi.jp/
Blog: http://mediologic.com/weblog/
Twitter: http://twitter.com/mediologic
株式会社スケダチ代表取締役/ユニバーサルプランニングディレクター。同志社大学大学院文学研究科社会学専攻修士課程修了(社会学修士)。
博報堂、電通で主にメディア開発やインタラクティブ・マーケティングなどに従事したのち、グーグル日本法人へ移籍。
広告商品のマーケティングやYouTubeの日本における広告セールス導入などを手掛ける。
2009年に独立し、フリーのマーケティングプロデューサーとしてコミュニケーションプランニング、マーケティングコミュニケーションの企画、
事業開発支援を行う。
2012年2月に株式会社スケダチとして法人化し、現職。共著に『次世代広告テクノロジー』(小社)、『フェイスブックインパクト』(宣伝会議)ほか。
Web: http://sukedachi.jp/
Blog: http://mediologic.com/weblog/
Twitter: http://twitter.com/mediologic
登録情報
- 出版社 : SBクリエイティブ (2012/3/28)
- 発売日 : 2012/3/28
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 200ページ
- ISBN-10 : 4797368748
- ISBN-13 : 978-4797368741
- 寸法 : 13.1 x 1.6 x 21 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 96,608位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 11,397位ビジネス・経済 (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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関西学院大学社会学部卒/同志社大学大学院(社会学修士)/京都大学博士(経営科学)。 大学・大学院(修士)ではメディア理論・文化社会学を専攻。博士課程では経営科学/サービス・イノベーション&デザイン専攻。職歴は、博報堂→博報堂DYメディアパートナーズ→電通→Googleを経て独立。現在、株式会社スケダチ代表取締役社長。マーケティングコミュニケーション領域の企画/コンサル/ビジネス開発に従事。第2回東京インタラクティブアドアワードグランプリ受賞。2013年8月に、インバウンドマーケティングやB2Bマーケティングを中心としたマーケティングサービスを提供する株式会社マーケティングエンジンを設立し同社の代表も務めた。株式会社マーケティングエンジンは世界で3社目、米国外で初の HubSpot の Platinum Partner Agency で、2013年、HubSpotのAwardにて、Agency of the Year, New Agency of the Year など五冠を獲得した。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2013年5月26日に日本でレビュー済み
レビューを見ると賛否両論 (★1つ追加です)
それだけ、読み手によって左右される
抽象度で表現されているのでしょうか?
腑に落ちる方は、タイトルにある内容について、
試行錯誤した経験があるのでは?と思いました。
どんな媒体を選択して、どんな媒介物を用意して
生活者の生活に入り込み、良い印象を記憶に残すか
思考に入り込むか?
それらメディア原理の、可能性ある部分にフォーカスして
再確認してみよう 的な
僕は、そんな試みだと感じました。
実践的な、アドバイス的示唆がほしい方には向かないかもです
原理原則の部分を確認したい方には、参考になると思います。
古いマーケティング理論(ほとんど)に頼って成果が出ない、、
なんでだろ?とゆう方には理解できない部分が多々あるかと。。
(他のレビューで、アンチ的意見を見れば、いろいろ解ると思いますが^^)
難点は、アカデミックな部分をもっと掘り下げて欲しかった
とゆうのも正直ありますが、、
個人的にはエンターテイメント性もあり
楽しむことができました。
微妙な・・参考になれば良いのですが・・
それだけ、読み手によって左右される
抽象度で表現されているのでしょうか?
腑に落ちる方は、タイトルにある内容について、
試行錯誤した経験があるのでは?と思いました。
どんな媒体を選択して、どんな媒介物を用意して
生活者の生活に入り込み、良い印象を記憶に残すか
思考に入り込むか?
それらメディア原理の、可能性ある部分にフォーカスして
再確認してみよう 的な
僕は、そんな試みだと感じました。
実践的な、アドバイス的示唆がほしい方には向かないかもです
原理原則の部分を確認したい方には、参考になると思います。
古いマーケティング理論(ほとんど)に頼って成果が出ない、、
なんでだろ?とゆう方には理解できない部分が多々あるかと。。
(他のレビューで、アンチ的意見を見れば、いろいろ解ると思いますが^^)
難点は、アカデミックな部分をもっと掘り下げて欲しかった
とゆうのも正直ありますが、、
個人的にはエンターテイメント性もあり
楽しむことができました。
微妙な・・参考になれば良いのですが・・
2020年1月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
出版されたのはだいぶ前ですが、今だからこそ響く内容になっている。繰り返し読んで血肉にしたいです。
2020年1月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
非常に流行り言葉・トレンドがマーケティングの手法でも目にしない日はない今だからこそ読むべき本質の本。特に若い世代にはぜひ読んでほしい。
2012年5月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
まず、著者の高広伯彦さんとは、
・もともと高広伯彦さんのブログmediologicの読者だった。
・高広伯彦さんが電通在職中に、僕が2000〜2006年経営していたアクションクリックが電通の子会社になることになり、一年間電通グループの子会社の社長として、電通IC局への出入りが多かった時に初めてお会いしたのだと記憶している。
・その後、高広さんが独立されてからも、広告系総会やWOM協議会などで顔を合わせ、少し言葉を交わしている。
ですが、それほど親しくはなく、高広さんも、「ああ元アクションクリック創業者で、最近はタレント系の仕事してる人ね。」くらいの認識だと思う(たぶん)。
で、この本は特に献本されたわけでもなく、Amazonで買いました。賛否両論あるみたいなので、気になったということと、実際に僕自身が、コミュニケーションプランニングというかプロモーションプランニングに行き詰っていて、これまでの成功パターンを打破して、どこに向かえばよいか?迷っていたのが購入動機だ。
先に結論からいうと、これから広告・宣伝・プロモーションに関わる広告代理店に勤めている方や以前、広告代理店に勤務していた方は必ず読んだ方がいい本だと思う。
逆に広告代理店に在籍したことがなく、広告主と呼ばれる企業の宣伝・PR・販促部門にいた経験がない方には本書に出てくる引用や例えも含めて、わかりにくいし、響かないかもしれない。
本書の言葉を借りれば、広告代理店というコンテクストを共有している人には超おススメの本です。
続きはブログでどうぞ。
[・・・]
・もともと高広伯彦さんのブログmediologicの読者だった。
・高広伯彦さんが電通在職中に、僕が2000〜2006年経営していたアクションクリックが電通の子会社になることになり、一年間電通グループの子会社の社長として、電通IC局への出入りが多かった時に初めてお会いしたのだと記憶している。
・その後、高広さんが独立されてからも、広告系総会やWOM協議会などで顔を合わせ、少し言葉を交わしている。
ですが、それほど親しくはなく、高広さんも、「ああ元アクションクリック創業者で、最近はタレント系の仕事してる人ね。」くらいの認識だと思う(たぶん)。
で、この本は特に献本されたわけでもなく、Amazonで買いました。賛否両論あるみたいなので、気になったということと、実際に僕自身が、コミュニケーションプランニングというかプロモーションプランニングに行き詰っていて、これまでの成功パターンを打破して、どこに向かえばよいか?迷っていたのが購入動機だ。
先に結論からいうと、これから広告・宣伝・プロモーションに関わる広告代理店に勤めている方や以前、広告代理店に勤務していた方は必ず読んだ方がいい本だと思う。
逆に広告代理店に在籍したことがなく、広告主と呼ばれる企業の宣伝・PR・販促部門にいた経験がない方には本書に出てくる引用や例えも含めて、わかりにくいし、響かないかもしれない。
本書の言葉を借りれば、広告代理店というコンテクストを共有している人には超おススメの本です。
続きはブログでどうぞ。
[・・・]
2012年3月31日に日本でレビュー済み
本書は「次世代」という言葉を冠しているが、実際には、「コミュニケーションプランニング(再)入門」の本ではないかと感じた。
ハウツー本的なものではなく、抽象的な内容なため、内容の理解以上に、それを実践していくためには自分の中での咀嚼と訓練が必要ではあると思うが、広告業界に限らず、マーケティングに関わる人や社会学やその周辺の学問を専攻する学生などは読んでも損はないと思う。
以下に<良かった点>と<残念な点>をまとめてみる。
<良かった点>
★コミュニケーションを捉え直すときの視点
時代が大きく変わっている現在だからこそ、既存の枠組みにとらわれず、改めてコミュニケーション全体を捉え直すときの視点は非常に参考になった。
★広告マンが書いた本ではあるが、科学的である点
これは私の印象かもしれないが、総合広告代理店に勤める方が執筆した本は、感覚的な内容のものが多いように思う。しかし本書はそれらとは異なり、どちらかというと、コンサルティング会社の方が書いた本に近いような、科学的な内容となっている。この点は著者の性格なのか、Googleという会社に所属していたからかはわからないが、とにかくマーケティングを科学的に捉えている印象を受けた。
★学者ではなく、現役のマーケターである点
本書は論文的な体裁をとっていることもあり、アカデミックな内容にも見える。しかしあくまで1人の現役のマーケターが書いているという点で、机上の空論でなく、経験に裏付けされた見解として、説得力を感じた。また、著者が1人のマーケターとして時代の流れに直面したときに感じたことが書かれている点も、本書の面白いところだと思う。
★「高広伯彦入門」
私自身もTwitterやFacebookで著者をフォローしているが、彼の背景や考え方、つまり彼のコンテクストを理解していなければ、「ソーシャルメディア上で荒れ狂う毒舌広告マン」といった印象を受けるかもしれない。しかし本書を通じて著者の考え方を理解することで、彼への見方も変わるという点で、「高広伯彦入門」としてもよいのではないかと思う。
<残念な点>
★肝心のコンテクストプランニングに関する記述が薄い点
これはあくまで私の予想ではあるが、著者は本書を執筆するにあたり、「どこから書こうか」というところでかなり悩んだのではないかと感じた。
コンテキストプランニングの話の前段として、「メディアの再定義(再確認)」、「企業と消費者のコミュニケーションの変化」、「消費者同士のコミュニケーションの変化」に関し言及しているのだが、博学が故にそれぞれが深掘りされ、前段以上の役割になってしまい、結果的に主旨(=コンテクストプランニングの説明)の部分が薄くなっているように感じた。
ただし、この点に関しては、次作への足場固めとして、敢えてそういった構成にしている可能性も否定できない。また、具体的なコミュニケーションプランニングの実践方法は、彼のソーシャルメディア上でのコミュニケーションを見ることで、学ぶことは出来るとも思う。
ハウツー本的なものではなく、抽象的な内容なため、内容の理解以上に、それを実践していくためには自分の中での咀嚼と訓練が必要ではあると思うが、広告業界に限らず、マーケティングに関わる人や社会学やその周辺の学問を専攻する学生などは読んでも損はないと思う。
以下に<良かった点>と<残念な点>をまとめてみる。
<良かった点>
★コミュニケーションを捉え直すときの視点
時代が大きく変わっている現在だからこそ、既存の枠組みにとらわれず、改めてコミュニケーション全体を捉え直すときの視点は非常に参考になった。
★広告マンが書いた本ではあるが、科学的である点
これは私の印象かもしれないが、総合広告代理店に勤める方が執筆した本は、感覚的な内容のものが多いように思う。しかし本書はそれらとは異なり、どちらかというと、コンサルティング会社の方が書いた本に近いような、科学的な内容となっている。この点は著者の性格なのか、Googleという会社に所属していたからかはわからないが、とにかくマーケティングを科学的に捉えている印象を受けた。
★学者ではなく、現役のマーケターである点
本書は論文的な体裁をとっていることもあり、アカデミックな内容にも見える。しかしあくまで1人の現役のマーケターが書いているという点で、机上の空論でなく、経験に裏付けされた見解として、説得力を感じた。また、著者が1人のマーケターとして時代の流れに直面したときに感じたことが書かれている点も、本書の面白いところだと思う。
★「高広伯彦入門」
私自身もTwitterやFacebookで著者をフォローしているが、彼の背景や考え方、つまり彼のコンテクストを理解していなければ、「ソーシャルメディア上で荒れ狂う毒舌広告マン」といった印象を受けるかもしれない。しかし本書を通じて著者の考え方を理解することで、彼への見方も変わるという点で、「高広伯彦入門」としてもよいのではないかと思う。
<残念な点>
★肝心のコンテクストプランニングに関する記述が薄い点
これはあくまで私の予想ではあるが、著者は本書を執筆するにあたり、「どこから書こうか」というところでかなり悩んだのではないかと感じた。
コンテキストプランニングの話の前段として、「メディアの再定義(再確認)」、「企業と消費者のコミュニケーションの変化」、「消費者同士のコミュニケーションの変化」に関し言及しているのだが、博学が故にそれぞれが深掘りされ、前段以上の役割になってしまい、結果的に主旨(=コンテクストプランニングの説明)の部分が薄くなっているように感じた。
ただし、この点に関しては、次作への足場固めとして、敢えてそういった構成にしている可能性も否定できない。また、具体的なコミュニケーションプランニングの実践方法は、彼のソーシャルメディア上でのコミュニケーションを見ることで、学ぶことは出来るとも思う。
2023年9月29日に日本でレビュー済み
内容は示唆に富む、まとめ方、文章力が星2レベル