素晴らしいグラフィックに目が行きがちですが、ストーリーが秀逸です。ムービー等で語らず、あくまで自分視点で見たり聴いたりした情報で流れを把握していく作りも最高です。
また、これは人を選ぶでしょうが、マーカー等の親切な表示は視点画面には出てきません。よって、話が分からなくともマーカーだけ追ってれば進められるわけではないゲームです。頻繁にマップを開きながら「ここだよな…」とか言いながら進めるわけですが、50歳前のおっさんでも決して難しいわけではありませんでした。逆にそういうリアルな感覚を体験できるゲームとして、非常に楽しめました。
自分は2周しましたが、初回では話を把握していなかった部分も多く気づきました。すごくしっかりした世界観を持ったゲームです。経験値、マーカー表示、拠点間のファストトラベル、クエストリストなど、昨今のオープンワールドゲームにあるものが排除されており、そういった作業ゲームとは一線を画します。いわばプレイヤーが主人公と一体化して苦労も共にするような感覚を味わえます。その厳しい旅があったからこそ、生きてくるストーリーであり、素晴らしいラストが味わえました。
完璧というわけではないですが、このゲームは素晴らしいストーリー、魅力的なキャラクター、リアルさを追求したゲームシステム、空気感までも表現する驚愕のグラフィックを味わえた個人的には近年稀に見る傑作でした。
欠点は唯一つ、「親切でない作り」だと思いますが、これこそがこのゲーム制作者達が伝えたかったゲーム体験ではないでしょうか。
話の流れから、非常にそそる追加コンテンツストーリーも発表されていますので、こちらも楽しみです。