社会現象とまで呼ばれたけものフレンズ、そしてそれに続いてまたしても大ヒットを記録したケムリクサと、
単純に人気、売上の凄まじさも然ることながら、視る者の常識を悉く根底から覆すその化物染みた品質を、
恐るべき事に2作続けて披露してみせるという奇跡のような離れ業を平然と(?)やってのける驚異の制作陣。
その制作陣の、監督と作画監督の打ち合わせ風景を描いたのではないかと言われたりしている、
14分余りのちょっとした日常系短編DVDなのですが、本人(?)達も口にしているように、その制作スタンスはなかなかに個性的です。
あれだけ完成された大作を連発しておきながら、その姿勢は至って素朴で純朴なそれであり、
まるで趣味の活動の延長のようにただただ「楽しそうに」アニメを作っているように見えました。
かと言ってプロ意識に欠けているのかと言えば決してそうではなく、
ひたむきにモノづくりに打ち込むその姿は、むしろ誰よりもプロとしてあるべき姿を体現しているのではないかとさえ思える程です。
洗練されているようでどこか垢抜けなさをも感じさせる、この制作陣独特のCGアニメは、
あたかもその在り様をそのまま表しているかのようでもあります。
この制作陣が他に類を見ない傑作を生み出してくれるからというだけではなく、
その純粋無垢で輝きに満ちた在り方の、その創作活動の、ほんの少しでも傍に寄り添いたい。
だからこそ私はこの制作陣に全力で投資する事に最早何の迷いもなく、
その未来が僅かでも平穏で明るいものである事を切に願い、心から応援し続ける次第であります。